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kmiura このページをアンテナに追加 RSSフィード


日常生活では、どんな店屋の主人でもしごくあたりまえに、ある人が自分がこうだと称する人柄と、その人が実際にどういう人であるのかということを区別することぐらいはできるのに、わが歴史記述ときては、まだこんなありふれた認識にさえも達していないのである。それは、あらゆる時代を、その時代が自分自身について語り、思い描いた言葉どおりに信じ込んでいるのである。    『ドイツ・イデオロギー』

私家版・従軍慰安婦問題のリンク集(2008・8)

130121碧猫さんのこと このエントリーのブックマークコメント

ブログ「Gazing at the Celestial Blue」の筆者であるところの碧猫さん(id:felis_azuri)が、昨年10月に亡くなったことを先日、id:dempaxさんにコメント欄経由で知らせて頂いた。実にいたましいばかりで、なんともいいようがない。せめて私の碧猫さんに関する思い出などを書き留めておこうと思う。

2007年から2008年まで、従軍慰安婦関連の情報交換や共同作業など、実務的な形でずいぶんと碧猫さんにはお世話になった。情報を手際よくまとめる手腕には、いやはや世の中には凄い人間がいるものだ、と何度も感心し、その記事を元にさらに細かいことを調べたり、触発されてここに記事をかいたことも数えられぬほどある。私の記事へも丁寧なコメントを書いてくれたり、あるいはブックマークで暖かい励ましの言葉を添えてくれたりした。

特に思い出に残っているのは、EUの決議が出たあたりの時期のことで、どこからともなく情報を引っ張ってくるので、こんな調べ方があるのかあ、と思いその方法を参照にしながら、私もここにいろいろ書き留めたりしていたものである。そんなわけで、そのころのコメント欄に残された碧猫さんとのやりとりなどを懐かしく読み返し、いまさらながらずごい情報量だな、と当時の記事を読み返していたら、記事のひとつのアクセスが突然増えた。EUの決議の際にロビイングをしていた当時ストラスブール日本領事だった川田司という方の過去のクマラスワミ報告書阻止工作に関する記事である。

あれれ、どうしたのか、と調べてみたら、この同じ川田某という方が2013年1月現在はアルジェリア大使とのことで、「世に倦む日々」の人が人質事件の情報としてリンクしたかららしい、ということがわかった。

世界は歴史であり、それは人で繋がっている、こんなところにも、と私は思った。結局、誰が、何をしたかということはどこかに残り、後の人がそれを眺める。事件が糸のように人で繋がり、それが記録され、また後に誰かがそれを糸口にその誰かにとっての現在を眺める。碧猫さんのブログに残された膨大な情報を眺めながら、私は改めてそう思う。

戦争犯罪というテーマ以外のことでの思い出は、私がブックマークで使い始めた「文革2008」というタグにとても興味をもって、というかおもしろがって、わざわざコメント欄に「みなさんが話題にしていますよ!」と確か村野瀬玲奈さんのブログのコメント欄のことを知らせに来てくれたことだった。そうした人と人を繋げることもとても自然にこなせる方だった。

私の妻の訃報に接したときに、ブックマークには「敢闘賞…。」というコメントを残してくれた。ネット上の活動を鑑みれば、その言葉を残した碧猫さんほど、とくにこの場において敢闘賞という言葉が似合う人はなかなかいないだろう。実に勇敢に、言論で闘った。

碧猫さんの本業がマウスの研究者であることは、実にその訃報に接するまでしらなかった。ほぼ同業者、というか、生物科学に携わっている研究者という点で、実は似たような生業であることには私は全く気づかなかった(聡明な碧猫さんはよくわかっていたに違いない)。それほどまでに碧猫さんは、ネット上の活動においてもプロフェッショナルだった。「右傾化」が語られぬほど右に旋回したこの日本語の世界において、碧猫さんの知性がこれからさらに必要になりさらに本領が発揮されるはずだったのに。実に惜しい人を日本語の世界は失った。


以下、追悼文を公開した他のブログを敬意をこめてリストする。

http://usachiko.blog92.fc2.com/blog-entry-183.html

http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-1168.html

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-4030.html

http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20130111/1357914141

http://d.hatena.ne.jp/o-kojo2/20130112

http://d.hatena.ne.jp/debyu-bo/20130111/1357866102

http://h.hatena.ne.jp/Prodigal_Son/225879418078599795

nagaikazunagaikazu2013/01/21 22:09kmiuraさん

 ご無沙汰しています。碧猫さんの亡くなられたこと、はじめて知りました。驚いています。最近は訪問することも滅多にありませんでしたが、このグループができたころは、碧猫さんのブログはよく拝見し、kmiuraさんと同じことを感じていました。お書きになっているものからは、まだ現役の研究者であったようにうかがえます。残念というほかありません。ただご冥福をお祈りするばかりです。

kmiurakmiura2013/01/22 01:16永井先生

お久しぶりです。
急逝だったようで、ご本人もさぞかし無念だったこととおもいます。
やすらかな眠りを私も祈っています。

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