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日常生活では、どんな店屋の主人でもしごくあたりまえに、ある人が自分がこうだと称する人柄と、その人が実際にどういう人であるのかということを区別することぐらいはできるのに、わが歴史記述ときては、まだこんなありふれた認識にさえも達していないのである。それは、あらゆる時代を、その時代が自分自身について語り、思い描いた言葉どおりに信じ込んでいるのである。    『ドイツ・イデオロギー』

私家版・従軍慰安婦問題のリンク集(2008・8)

071214

[] 解説に変えてリンク集 06:27 はてなブックマーク -  解説に変えてリンク集 - kmiura  解説に変えてリンク集 - kmiura のブックマークコメント

今回の決議には、過去のいろいろな条約・報告書、国連決議、勧告が冒頭に登場する。慰安婦問題は国際法上このように扱われる、という好例であり、まとめにもなっている。

婦人及児童の売買禁止に関する国際条約(1921)

キーワード 婦人及児童の売買禁止に関する国際条約 を参照せよ

1930年の強制労働条約(第29号)

http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/standards/st_c029.htm

正 式 名 : 強制労働に関する条約

(第14回総会で1930年6月28日採択。条約発効日:1932年5月1日。現在も通用する最新の条約で、基本条約の1つ。)

日本の批准状況:1932年11月21日に批准 ◆批准国一覧(英語)

条約の主題別分類:強制労働  条約のテーマ:強制労働

[ 概 要 ]

 すべての強制労働の使用を、できる限り短い期間のうちに廃止することを目的とした条約。この条約で、強制労働というのは、処罰の脅威によって強制され、また、自らが任意に申し出たものでないすべての労働のことである。もっとも、純然たる軍事的性質の作業に対し強制兵役法によって強制される労務、国民の通常の市民的義務を構成する労働、裁判所の判決の結果として強要される労務、緊急の場合、例えば戦争、火災、地震、猛烈な流行病その他のような災害またはそのおそれのある場合に強要される労務、軽易な地域社会の労務であって通常の市民的義務と認められる労務などは包含されない。強制労働が完全に廃止されるまでの経過期間中において、例外の措置として使用されるときには、この条約に決めた条件に従わなくてはならない。

 この条約に関連して、1930年に間接の労働強制に関する勧告(第35号)と強制労働の規律に関する勧告(第36号)が採択されている。

 この条約は1930年という時代状況を反映し、植民地における労働形態を念頭に置いている条文がほとんどで、第1条の一部、第2条、第25条を除く他の条文は、最近の数十年間監視機構のコメントでもほとんど触れられたことがない。

 1957年の強制労働廃止条約(第105号)はこの条約を補強・補完する条約。

女性と平和及び安全保障に関する国際連合安全保障理事会決議1325(2000年)

UNITED NATIONS SECURITY COUNCIL RESOLUTION 1325 ON WOMEN, PEACE AND SECURITY

http://www.issue.net/~sun/sc/scres2000.html

女性と平和及び安全保障に関する決議 (2000/10/31)

http://www.un.org/Docs/scres/2000/res1325e.pdf

議決:全会一致

関連するプレスリリース:SC/6942

<概要>

【前文】

  • 安保理決議第1261号(1999)・第1265号(1999)・第1296号(2000)・第1314号(2000)並びに関連する全ての決議を想起する。
  • 第23回特別総会において採択された北京宣言(A/52/231)を想起する。
  • 武力紛争により被害を受ける人々の多くが女性または子どもであることに懸念を表明する。
  • 紛争の予防及び解決における女性の役割の重要性を再確認する。

【本文】

  • 加盟国に紛争の予防・管理・解決の全ての局面における意思決定の局面において女性の代表を増加させるよう保証することを要請する。
  • 事務総長に特別代表及び特使に更に多くの女性を任命するよう要請する。
  • 加盟国にジェンダー問題に配慮した平和維持活動訓練(gender-sensitive training)のための財政的・技術的・物資的支援の強化を要請する。

全文

http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kujou/houkoku/hku04s15.pdf

国連安全保障理事会決議1325号

国連安全保障理事会決議(決議1325)2000 年10 月31 日<全18 項目>

安全保障理事会は、

 1999 年8 月25 日付決議1261(1999)、1999 年9 月17 日付1265(1999)、2000 年4月19 日付1296(2000)、2000 年6 月11 日付1314(2000)、および関連する議長声明を想起し、

 また2000 年3 月8 日国連女性の権利と国際平和デーに際する議長の記者発表声明(SC/6816)を想起し、

 北京宣言及び行動綱領(A/52/231)および第23 回国連特別総会「女性2000:21 世紀に向けたジェンダー平等、開発、平和」成果文書(A/S-23/10/Rev.1)におけるコミットメント、とりわけ女性と武力紛争に関する事項を想起し、

 国連憲章の目的および原則、そしてその下における、国際的平和と安全保障を維持するという安全保障理事会の主要な責任を留意し、

 民間人、とりわけ女性と子どもが、難民や国内強制移住者を含む、武力紛争による被害者の圧倒的多数を占めており、またますます戦闘要員や武力装置の標的とされていることに対する懸念を表明し、これが結果的に持続的な平和と和解におよぼす影響を認識し、

 紛争の防止および解決と平和構築における女性の重要な役割を再確認し、平和と安全の維持および促進における女性の平等な参加と完全な統合、紛争予防と解決に関わる意思決定における女性の役割を高める必要を強調し、

 女性および女児の権利が紛争中また紛争後も守られるよう国際人道法および人権法を十分に改善する必要を再確認し、

 地雷の除去と地雷に関する意識向上プログラムを促すうえで、あらゆる関係者が女性および女児の特別なニーズを考慮するよう保障する必要を強調し、

 平和維持活動においてジェンダーの視点を早急に主流化する必要を認識し、またこのうえでは多面的平和支援活動におけるジェンダー主流化に関するウィンドホーク宣誓およびナミビア行動綱領(S/2000/693)に留意し、

 紛争下における女性および子どもの保護、特別なニーズおよび人権に関し、すべての平和維持活動従事者に対する特別研修について述べた2000 年3 月8 日理事会議長による記者発表声明における勧告の重要性を認識し、

 武力紛争が女性および女児に与える影響についての理解、また女性および女児を保護し和平プロセスにおける完全な参加を保障する効果的な制度の整備が、国際的な平和と安全保障の維持および促進に重大な貢献をなしうることを認識し、武力紛争が女性および女児に与える影響に関するデータを集積する必要に留意し、

1.紛争の予防、管理、解決に向けた活動を行う国内・地域・国際的な組織及び機関のあらゆる意思決定レベルに女性の参加がさらに促進されるよう加盟国に強く求める。

2.紛争解決および和平プロセスにおける意思決定レベルに女性の参加を拡大することを求める行動戦略計画(A/49/587)を実施するよう国連事務総長に対し奨励する。

3.よりよい事務諸形態を追求するために、より多くの女性を特別代表や使節として任命するよう事務総長に強く求める。そのためにも人材登録名簿を定期的に更新し、よき人材を事務総長に提供するよう加盟国に求める。

4.国連の現地活動、特に軍事監視、民間警察、人権及び人道に関する活動において女性の役割と貢献が拡大されるよう事務総長に対して強く求める。

5.国連安全保障理事会は平和維持活動において、ジェンダーの視点に立った活動が行われることが望ましいことを表明する。適正に応じて現地の活動にジェンダーの要素を取り入れることを保障するよう事務総長に強く求める。

6.女性の保護、権利、特別なニーズに関して、またあらゆる平和維持と平和構築の活動に女性が関わることの重要性を示す、研修ガイドラインや資料を加盟国へ提供するよう事務総長に対して要求する。これらの要素およびHIV/エイズに関する意識の向上に向けた研修を軍隊および民間警察の国家研修プログラムの中にも取り入れるよう加盟国に要請する。さらには、平和維持活動に従事する民間人も同様の研修を受けることを確保するよう事務総長に対して要求する。

7.加盟国に対し、国連女性基金や国連児童基金、国連難民高等弁務官事務所、その他の関連基金やプログラムによって行われているジェンダートレーニングの努力に対して、資金的、技術的および事務所体制強化に向けた支援を自主的に拡大するよう求める。

8.和平協定の交渉、実施の際には、全ての関係媒体が、ジェンダーの視点を取り入れることを求める。その取り組みには、以下の事項が含まれる。

(a)紛争後の帰還、再定住、社会復帰、社会への融合、再建のプロセスにおける女性・少女の特別なニーズに留意すること

(b)紛争解決のために、現地女性による平和のためのイニシアティブ、先住民による紛争解決のプロセス、和平協定の実施においてあらゆる機関の中に女性が関わることを支援する方策をとること

(c)特に憲法や選挙制度、警察、司法に関わる事項において、女性や女児の人権を擁護し尊重することを保障するための方策をとる。

9.武力紛争に関わるあらゆる当事者に対し、市民としての女性および女児の権利と保護に関する国際法-とりわけ1949 年のジュネーブ条約および1977 年の追加議定書、1951 年の難民条約および1967 年の追加議定書、1979 年の女性差別撤廃条約および1999 年の選択議定書に関する2000 年10 月31 日安全保障理事会プレスリリースSC/6942 第4213 会議、1989 年の子どもの権利条約および2000 年5 月25 日の選択議定書等-を十分に尊重し、さらに国際刑事裁判所ローマ規定における関連条項についても留意するよう求める。

10.武力紛争に関わるあらゆる関係者に、ジェンダーに基づく暴力、特にレイプやその他の形態の性的虐待、また武力紛争下におけるその他のあらゆる形態の暴力から、女性や女児を保護する特別な方策をとることを求める。

11.すべての国家には、ジェノサイド(大量虐殺)、人道に対する罪、性的その他の女性・少女に対する暴力を含む戦争犯罪の責任者への不処罰を断ち切り、訴追する責任があることを強調する。またこれらの犯罪を恩赦規定から除外する必要性を強調する。

12.武力紛争に関わるあらゆる当事者に対して、難民キャンプや居住地に住む人々の民間としての立場や人道的側面を尊重し、女性および女児の特別なニーズを考慮するよう呼びかける。こうした認識をもって、今後、難民キャンプや居住地整備を行うことも求める。安全保障理事会は、1998 年11 月19 日の1208 号決議を喚起する。

13.武装解除、動員解除および復興計画に携わるあらゆる関係者に対し、元戦闘員の女性と男性とでは異なるニーズがあることに留意し、またそれぞれの扶養者たちのニーズにも考慮するよう奨励する。

14.国連憲章第41 条項が適用される場合には、適切な人道的免責を考慮し、女性および女児には特別なニーズがあることをも考慮の上、民間人全体への影響について考慮すべきであることを再確認する。

15.安全保障理事会はジェンダーの視点に立ち、女性の権利の確保も考慮しつつ任務を遂行することを表明する。これらは、現地および国際的な女性グループとの対話等をも通じて行うものである。

16.事務総長に対し、武力紛争が女性と女児に与える影響や、平和構築における女性の役割、和平プロセスと紛争解決におけるジェンダーに関する側面の研究を実施するよう招請する。またさらに、安全保障理事会に研究結果を報告し、すべての国連加盟国がこの報告

を活用できるようにするよう招請する。

17.事務総長に対し、平和維持活動やその他のあらゆる女性や女児に関わる活動においてどの程度ジェンダー主流化が進展したかについて、安全保障理事会への報告に適切に盛り込むよう求める。

18.上記事項に関し、積極的に把握しつづけることを決意する。出典:「女たちの21 世紀(33 号)」(アジア女性資料センター季刊、2003(平成15)年)より引用

ゲイ・マクドゥーガルによる報告、武力衝突の際の組織的なレイプ、性奴隷状態と隷属的な行動に関する国連特別報告書(1998年6月22日)

キーワード マクドゥーガル報告書 を参照せよ

第38回国連拷問禁止委員会勧告

国連拷問禁止委員会からの勧告文が「日本軍性奴隷制」に言及 (@碧猫さん)

ジェンダー暴力に関する第38回国連拷問禁止委員会勧告を歓迎し日本政府に全面的かつ速やかな勧告受け入れを求める(アジア女性センター)

日本占領下オランダ領東インドにおけるオランダ人女性に対する強制売春に関するオランダ政府所蔵文書調査報告

Bart van Poelgeest, Report of a Study of Dutch Government Documents on the Forced Prostitution of Dutch Women in the Dutch East Indies during the Japanese Occupation, Unofficial Translation . 24th January, 1994

全文: http://www.awf.or.jp/pdf/0205.pdf

(欧州議会の決議では日付が2004年になっているのだが、これはもしかしたら間違い?)

戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案

勧告の次の部分

6. 生存している全ての'慰安婦'システムの被害者及びなくなった被害者の家族に対する賠償を行うための効果的な行政機構を日本政府が設置すべきことを勧告し;

7. 日本の国会は、日本の裁判所が賠償命令を下すための障害を取り除くべく法的措置を考じることを勧告し、特に個人が政府に対して賠償を求める権利は国内法において至急実現されるべきであり

は具体的には次の法案をおそらくさしている。

ウィキペディア→ 戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案

StiffmuscleStiffmuscle2007/12/14 22:10お疲れ様です。EU議会はど真ん中のストレートを投げました。どう受けとめるかは現在の日本政府だけの問題ではなく、日本の議会を動かせる国民ひとりひとりの行動の問題になってきましたね。元「慰安婦」のためにわたしたちが何ができるかを考えねばなりません。「国益」の問題ではなくて、多くの日本人がないがしろにしてきた「人権」というテーマに真剣に向き合うときだと思います。

ところで、決議案についてですが、案文の最後の
>to the Council, the Commission and the Member States.
これはEUのことですよね?

kmiurakmiura2007/12/14 22:31大文字になってtheなので、そうだと思います。欧州議会の組織構成をよくしらないので、訳し方は適切じゃないかも。

人権がテーマだ、という指摘まさにその通りだと思います。過去と向き合うというのはむろん被害者に対する最大の敬意ということなのではありますが、同様にこれからどう生きていくか、ということがとても重大。その意味でよくある「欧州だってもっとひどいことをやってるじゃないか」といった批判は、どう生きるべきか、という視点が欠落しているのだと思います。

felis_azurifelis_azuri2007/12/14 23:44お疲れ様です&どうもありがとうございます。
本日、ちょっと立て込んでおりまして、自分の方はこれから追記に取りかかるのですが、是非とも和訳を、当方でも掲載させていただけましたらと思います。

ところで、採択決議としては、“Texts adopted by Parliament”と明記のあるこちらの文章になりませんか?
http://www.europarl.europa.eu/sides/getDoc.do?type=TA&reference=P6-TA-2007-0632&language=EN&ring=P6-RC-2007-0525

ほとんど同じですが、アルファベット箇条書きのBCがまとまって一つになって一つ減ったのかな、と。

kmiurakmiura2007/12/14 23:58お、でましたか。指摘ありがとうございます。私が訳したのは、動議の最終稿です。
最後の採択の時に何点か修正追加部分があったので、そこが代わっていると思います。確認して、訳のほう、修正しますね。
転載はそのあと、ということで。

kmiurakmiura2007/12/15 00:28WinMergeでいま確認したところ、Bは削除されています。あとはスペルを英式に整えたり、シングルクオートがダブルクオートになったり、などなど。組織名称、文書名の訂正、年号の修正もいくつか。追加部分は勧告の9の部分にあります。

以上、和訳のほうを変更します。

kmiurakmiura2007/12/15 00:53差し替えました。主たる変更点は
(1) タイトルに但し書きがついた((sex slaves in Asia before and during World War II))
(2) Bがなくなった(B. 歴史学者は10万人を超える女性が奴隷状態におかれたと結論づけ、)
(3) 9に”全ての国々の義務である、それぞれの国の”が加えられた
あとは、'comfort women'が"comfort women"という表記になったので、二重カッコに差し替えました。細かいところでは、村山首相の声明が1995年と訂正。

hokusyuhokusyu2007/12/15 12:52外交文書の訳し方はよく知らないし、細かいことなのですが、8に関して。claimをrefuteするということなので、単に意見に反論するのではなく、そういうことを通説にしようと声高に主張する奴らを黙らせろ、というニュアンスがあると思います。なんかそんな感じが盛り込まれればいいなー、と。

felis_azurifelis_azuri2007/12/16 19:35差し替えお疲れ様です。日本語としてみると「手続きの規則の規則115(5)を尊重し、」が気になるんですが(^^; 原文にはたしかにRuleとRulesの両方があるんですね。
あと、細かい点で恐縮ですが、句読点が気になりました。

kmiurakmiura2007/12/17 01:08hokusyuさん、碧猫さん、ご意見ありがとうございます。今から見直して、キーワードにします。

kmiurakmiura2007/12/17 09:00一応これで和訳は完了、ということにします。励ましの声をかけていただいた方にお礼申し上げます。作業のほう、ゆっくりになってしまって申し訳ありませんでした。
なお、細かい点でも間違い改善などコメントは以後いつでも大歓迎です。

o-kojo2o-kojo22007/12/17 17:18TBありがとうございました。全訳、素晴らしいです。
ところで、人権軽視するのは最高にカッコ悪いことなのがなんで否定派にはわからないのか、痛すぎて泣けてきます。

kmiurakmiura2007/12/17 22:39右派、というのはそもそも 人権<国家 (定義?)だからまあ、そのままなのかもしれません。国家的なものに自らを回収させることに意義を見出してしまうと、迷惑なのはまわりなんですけどね。ホント。