娼妓取締規則

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娼妓取締規則

目次

娼妓取締規則(明治三十三年十月内務省令四十四号)

資料へのアクセス

警察三大法令正解 米田富次郎著 東京:明倫館,明33.11

  • NDC分類: 317.7
  • 全国書誌番号: 40025101
  • 請求記号: YDM33337
  • 西暦年:1900

国立国会図書館 近代デジタルライブラリー

URL: http://kindai.ndl.go.jp/BIImgFrame.php?JP_NUM=40025101&VOL_NUM=00000&KOMA=75&ITYPE=0

解説

娼妓取締規則(1900年)は当時の法に照らして慰安婦を売春婦とみなすことができるか、という点で従軍慰安婦問題にかかわる内務省令である。

『慰安婦は公娼だ』に対する反論 その1

18歳未満は娼妓となることができませんでした(第一条)。そして、娼妓になるためには、自ら警察に出頭して娼妓名簿への登録を申請することが必要でした(第二条三条)。また、もしも本人の意に反して、強いて娼妓名簿の登録申請をさせた者は、拘留または科料に処されたのです(第十三条六項)。その上、娼妓をやめたいと本人が思うときは、口頭または書面で申し出れば、何人といえども妨害できませんでした(第五条六条)。

山木さん@blog*色即是空より。

http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070525/p1

『慰安婦は公娼だ』に対する反論 その2

「慰安婦」は商行為か? 上杉 聰

http://space.geocities.jp/japanwarres/center/library/uesugi01.htm

『慰安婦は公娼だ』に対する反論 その3

「 戦前の日本では、売春は公然と認められていた・・内地で売春が営業として行われていたのと同じく、戦地でも売春業者が男性の集団である軍隊を相手に商売をした。これは違法なことでも何でもなかった。よい・わるいの問題ではなく事実の問題である。日本で売春が法的に禁止されたのは、戦後何年も経ってからのことだ。」とする主張がある。たしかに、戦前、売春は公然と行われていた。これが公娼制度と呼ばれるものだ。しかし、そこにはいくつかの原則があったことが意外と知られていない。 一つは、許可を受けた特定の場所と特定の人にしかこれが許されなかったことだ。つまり、誰でもどこでも自由に売春が公認されたというものでなく、貸座敷と呼ばれる定められた屋内で、警察署が所持する娼妓名簿に登録されている女性だけに許されたのである(娼妓取締規則二、八条)。もしそれに違反すれば、拘留または科料に処せられた(同一三条)。第二には、強制をともなう売春は、当然にも許されない建前だったことである。したがって、強制売春を排除するために、当事者本人が自ら警察署に出頭して娼妓名簿への登録を申請しなければならず、また娼妓をやめたいと本人が思うときは、口頭または書面で申し出ることを「何人と雖も妨害をなすことを得ず」(同六条)とされていた。

 これらの規定は、彼女たちの人権を擁護しようとする当時の活発な廃娼運動に押されて制定されたものであり、内務大臣は右の娼妓取締規則を公布する際、その目的の一つが「娼妓を保護して体質に耐えざる苦行を為し、若しくは他人の虐待を受くるに至らざらしむる」(1900年内務省令第四四号)ことにあるとしたことからも明白である。したがって、もし「慰安婦」とされた女性が、どこかの警察に出頭して娼妓名簿に登録し、軍隊内にある「貸座敷」で売春していたというのであれば、それは公娼制度の枠内の出来事であり、当時、少なくとも国内法では違法とは言えなかった。しかし、だまして連れてこられたような女性が娼妓の申請をするはずがないばかりか、軍隊内に貸座敷があろうはずもない。貸座敷とは、「貸座敷、引手茶屋、娼妓取締規則」によって警察の許可を受けた建物であり、あえてさらに付言すれば、他に「芸娼妓口入業者取締規則」というものもあって、娼妓への紹介業者も取り締まられていたのである。だから、もしこれらの法令に基づいていない娼妓がいて、あるいは許可を得ていない貸座敷や斡旋業者があれば、それらは公娼でなく私娼、貸座敷でなく私娼窟であり、口入れ業者でなくヤミ・ブローカーなのであった。だとすれば、当時の日本軍は、自ら私娼窟をその体内に持ち、そこで法的に私娼に位置づけられる人々を監禁し、強姦したことになる。

 こうした意味で、従軍慰安婦制度は、国内法に照らしても完全な違法状態であったのである。

中山均さんの『従軍慰安婦教科書問題討論資料(3)』より

http://www.jca.apc.org/~pebble/ianfu/toron3.html

関連リンク

市川房枝 娼妓取締規則解説

http://d.hatena.ne.jp/dempax/20070528#p1

娼妓取締規則が,対外的には日本が人身売買の無い近代国家であることのアリバイ作りであると同時に,国内的には警察管理の国家売買春制度=業者と警察,政治家の癒着した利権=の継続であったことは忘れない方がよいだろう.

内容

(※旧字体は新字体に、旧仮名遣いは現代仮名遣いに改めています。)

第一条 十八歳未満の者は娼妓たるを得ず

第二条 娼妓名簿に登録せられざる者は娼妓稼を為すことを得ず

娼妓名簿は娼妓所在地所轄警察官署に備ふるものとす

娼妓名簿に登録せられざる者は取締上警察官署の監督を受くるものとす

第三条 娼妓名簿に登録は娼妓たらんとする者自ら警察官署に出頭し左の事項を具したる書面を以て之を申請すべし

一 娼妓と為る事由

二 生年月

三 同一戸内に在る最近尊族親尊族親なき時は戸主の承諾を得たる事若し承諾を与ふべき者なき時は其事実

四 未成年者に在ては前号の外実父、実父なき時は実母、実父母なき時は実祖父、実父母実祖父なき時は実祖母の承諾を得たる事

五 娼妓稼を為すべき場所

六 娼妓名簿登録後に於ける住居

七 現在の生業但し他人に依りて生計を営む者は其事実

八 娼妓たりし事実の有無並に嘗て娼妓たりし者は其稼業の開始廃止の年月日、場所、娼妓たりし時の住居及稼業廃止の理由

九 前各号の外庁府県令にて定めし事項

前項の申請には戸籍吏の作りたる戸籍謄本前項第三号第四号承諾書及び市区町村長の作りたる承諾者印鑑証明書を添付すべし

娼妓名簿登録申請者は登録前庁府県令の規定に従ひ健康診断を受くるものとす

第四条 娼妓稼を禁止せされたる者は娼妓名簿より削除せらるるものとす

前項の外娼妓名簿の削除は娼妓より之を申請するものとす但し未成年者に在ては前条項第一項第三号及第四号に掲ぐる者よりも之を申請することを得

第五条 娼妓名簿削除の申請は書面又は口頭を以てすべし

前項の申請を自ら警察官署に出頭して之を為すに非ざれば受理せざるものとす但し申請書を郵送し又は他人に託して之を差出す場合に於て警察官署が申請者自ら出頭すること能はざる事由ありと認むる時は此限に在らず警察官署に於て娼妓名簿削除申請を受理したる時は直に名簿を削除するものとす

第六条 娼妓名簿削除申請に関しては何人と雖妨害を為すことを得ず

第七条 娼妓は庁府県令を以て指定したる地域外に住居することを得ず

娼妓は法令の規定若くは官庁の命令により又は警察官署に出頭するが為め外出する場合の外警察官署の許可を受くるに非ざれば外出することを得ず但し庁

府県令の規定に依り一定の地域内に於て外出を許す場合は此限に在らず

第八条 娼妓稼は官庁の許可したる貸座敷内に非ざれば之を為すことを得ず

第九条 娼妓は庁府県令の規定に従ひ健康診断を受くるべし

第十条 警察官署の指定したる医師又は病院に於て疾病に罹り稼業に堪へざる者又は伝染性疾患ある者と診断したる娼妓は治癒の上健康診断を受くるに非ざれば稼業に就くことを得ず

第十一条 警察官署は娼妓名簿の登録を拒むことを得ず

庁府県長官は娼妓稼業を停止し又は禁止することを得

第十二条 何人と雖娼妓の通信、面接、文書の閲読、物件の所持、購買其の外の自由を妨害することを得ず

第十三条 左の事項に該当する者は二十五円以下の罰金又は二十五日以下の重禁固に処す

一 虚偽の事項を具し娼妓名簿登録を申請したる者

二 第六条第七条第九条第十二条に違背したるもの

三 第八条に違背したるもの及官庁の許可したる貸座敷外に於て娼妓稼を為さしめたる者

四 第十条に違背したる者及第十条に依り稼業に就くことを得ざる者をして強て稼業に就かしめたる者

五 第十一条の停止命令に違背したる者及稼業停止中の娼妓をして強て稼業に就かしめたる者

六 本人の意に反して強て娼妓名簿の登録申請又は登録削除申請を為さしめたる者

第十四条 本令の外必要なる事項は庁府県令を以て之を定む

第十五条 本令施行の際現に娼妓たる者は申請を持たして娼妓名簿に登録せらるるものとす

上記転載元URL

blog*色即是空経由

http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070525/p1